アニコム損保とアイペット損保の違い~単純にデータのみで比較してみた

 
犬を飼う上で必要な知識 - ペット保険
アニコム損保とアイペット損保の比較

日本には、ペット保険を扱う会社は15社あります。
15社は、損害保険会社と少額短期保険会社にわかれています。
その中で、アニコム損保とアイペット損保は、ペット保険業界ではツートップといえるほどシェア(市場占有率)は高いです。

初めてペット保険を検討する際は、まずこの2社の比較をする人が多いかと思います。
しかし比較するにも、両社ともに共通点が多く、結局「何をどう比較するのか?」がとても困難です。
その困難な理由は、ペット保険の知識が不足している人が資料もなく比較しようとすることも大きいと思います。

そこで、「パンフレットの資料が分かりやすい説明だった」とか「見やすいサイトでキレイだった」などのアバウトで抽象的なクチコミ評価ではなく、客観的に両社をデータのみで比較した資料を多く用意してみました。

これからペット保険を検討している方や、来年以降の切り替えを考えている方などの参考のひとつにしていだだければ幸いです。

アニコムとアイペットの会社規模での比較

新宿ビル群

まずは、アニコム損保アイペット損保を会社の規模で比較してみます。

 

アニコム損保とアイペット損保の時価総額の比較

アニコムホールディングス株価 8715

アニコム損保とアイペット損保、両社ともに東京証券取引所、アニコム損保の場合は、アニコムホールディングスとして東証1部に、アイペットは東証マザーズにそれぞれ上場しています。

上場企業の会社規模を比較する場合は、単純に時価総額を比べる場合が多いです。

たとえば、日本で一番時価総額の大きいトヨタ自動車(7203)の時価総額は20兆円ほどで、ホンダ(7267)は5兆円ほどです。
時価総額で比べた会社の規模は、トヨタはホンダの約4倍ということになります。

では、アニコム損保とアイペット損保の両社を簡単に比べてみます。

会社名設立従業員数上場市場/上場日証券コード時価総額(2019.5.31現在)
アニコムHD2000年7月509名(連結)東証1部/2010/03/03871571,448百万円
アイペット損保2004年5月411名マザーズ/2018/04/25732320,818百万円

単元(100株)の値段は同じほどですが、発行枚数が違いますので、アニコム損保の時価総額714億円ほど、アイペット損保は時価総額208億円ほどの規模です。
アイペット損保の場合はドリームインキュベータの連結子会社なので一概に比較はできませんが、ざっと約3.5倍ほどの違いがあることになります。

時価総額(2019.5.31現在)

  • アニコム損保は、 714億円
  • アイペット損保は、208億円

 

アニコム損保とアイペット損保の経営利益の比較

アニコム損保の売り上げの推移

※アニコム損保の資料

ペットの飼育件数が減少している今日、ペット産業の中でも動物病院数が増加している以上に右肩上がりなのが、ペット保険業界の売り上げ。
そのトップを長い間独走しいるアニコム損保と、それ以上に右肩上がりで業界2位になって久しいアイペット損保の、経常収益での比較です。
経営利益とは、「果たしてこの会社は良い会社なのだろうか?」を見極める重要指数のひとつです。
売り上げやその他の収益などから、かかったコストを差し引いた会社全体の利益のことです。

2014年以降の、両社の経営利益を比較してみました。

アニコム損保とアイペットの経営利益の比較
アニコム損保とアイペットの経営利益の比較2019
(クリックで拡大できます。)

 

20142015年2016年2017年2018年2019年
アニコム損保1,2502,1292,3721,8531,8532,278
アイペット損保444-1,460307297561297

(単位は、百万円)

経常利益(2019.3)

  • アニコム損保は、 22.89億円
  • アイペット損保は、2.97億円

両社ともにすぐに見える場所には、右肩上がりの売り上げである経営収益が載っています。
しかし、最近の経常利益は横ばいという結果になっています。
経常利益は、さまざまな要因があるので短期目線で高いからすごいとかは一概にはいえません。
たとえば、何かの原因で一時的に保険金が多く支払われたり、画期的なプロジェクトにお金をかけている場合もあるからです。
両社ともに東証に上場していますので、株主向けの資料(IR)を比較してみるとさまざまな指数が閲覧できます。
もっと詳しく事業収益を知りたい方は、両社のIR資料をご覧ください。

 

アニコム損保とアイペット損保の加入者数の比較

アニコム損保の保有契約件数及び継続率の推移

※資料はアニコム損保の保有契約件数及び継続率の推移です。(アニコム損保より)

犬の飼育件数は減少傾向にありますが、ペット保険の加入者数は増加傾向にあります。
宣伝効果もあるかと思いますが、一番の理由は、高度医療が当たり前になり、医療費全額負担に不安を感じる飼い主が増えた事だと推測します。

ペット保険を扱う会社は15社あります。
上場企業は、中計(中期経営計画)を立て10年後のビジョンを描いて、それを株主などに公表しています。
そして、その資料や他社との比較を株主以外の一般人でも見ることができます。

全ペット保険加入者数に対する割合は、最近のアイペットIR資料によると、アニコムHDが47.5%アイペット損保が24.2%その他の会社が28.3%となっています。

ペット保険加入者数 各社の割合
ペット保険加入者 各社の割合
※アイペット損保の資料

ちなみに、アニコム損保では、件数ではなく保険料ベースでの各社のシェアを発表しています。

保険料ベースでの各社の割合
ペット保険-保険料ベース加入者割合(アニコム損保)
※アニコム損保の資料

こういった資料は、いかに自社を良く見せるかですので当たり前かもですね。
ちなみに、3位のB社は、T&Dホールディングス傘下のペット&ファミリー損保(旧、ペット&ファミリー少短)と思われます。

 

そして、両社の中計には、現在2019年3月までのペット保険契約者数が掲載されています。

アニコム損保とアイペットの契約者数
アニコム損保とアイペットの契約者数比較
(画像クリックで拡大できます。)
※アイペット資料

両社とペット&ファミリー損保の契約者数の各社の公表数は以下の通りです。

  • アニコム損保は、 753,332件(2019/03)
  • アイペット損保は、423,352件(2019/03)
  • ペット&ファミリー損保は、122,500件(2018/03)

 

アニコムとアイペットの支払い金額での比較

私は保険を選ぶ最に、最も重視していることは、補償額を足して保険金総額で比べてみるということです。
つまり、支払う保険料が一緒なら、保障してくれる保険金総額が多い方が良いという至極当然の話です。
それを頭に入れておいて比較すると、不要な思い込みや感情がないので比べやすくなります。

 

アニコム損保とアイペット損保のプランの比較

アニコム損保とアイペット損保のペット保険の補償額や回数で比較してみます。

 

  • アニコム損保のペット保険プラン
     
    ふぁみりぃ70%プラン
    ふぁみりぃ50%プラン
    ぷち70%プラン
    補償対象
    通院・入院・手術
    通院・入院・手術
    入院・手術
    補償割合
    70%
    50%
    70%
    年間限度額
    通院・入院 14,000円
    手術 140,000円
    通院・入院 10,000円
    手術 100,000円
    入院 14,000円
    手術 500,000円
    限度回数
    通院・入院 20日まで
    手術 2回まで
    通院・入院 20日まで
    手術 2回まで
    入院 20日まで
    手術 2回まで
    窓口清算
    ×
  •  

  • アイペット損保のペット保険プラン
     
    うちの子70%プラン
    うちの子50%プラン
    うちの子ライト
    補償対象
    通院・入院・手術
    通院・入院・手術
    入院・手術
    補償割合
    70%
    50%
    90%
    年間限度額
    通院 12,000円、入院 30,000円
    手術 15万円、最大122.4万円
    通院・入院 12,000円
    手術 10万円、最大72.8万円
    手術 50万円
    限度回数
    通院・入院 20日まで
    手術 2回まで
    通院・入院 20日まで
    手術 2回まで
    手術 2回まで
    最低治療費
    なし
    なし
    30,000円
    窓口清算
    ×
  • 最低治療費とは、その金額(3万円)に達していないと保険金が支払われない金額のことです。

アニコム損保の『ふぁみりぃプラン』とアイペット損保の『うちの子プラン』は、保障内容50%補償と70%補償ともにとてもよく似たプランです。
アニコム損保は、『ふぁみりぃプラン』50%と70%の比率は、保有契約全体ではおおよそ6対4で50%プラン割合が多いですが、新規契約では70%プランが5割を超えるそうです。

 

アニコム損保とアイペット損保の窓口清算できる病院数

両社の強みは、なんといっても窓口清算ができることです。
窓口清算とは、普通は後日保険会社に請求する保険金の請求が、提携している動物病院の窓口で保険金を差し引いてその場で清算できることです。

契約すると、こういう保健証が貰えるので、これを動物病院へ提示して治療費と保険補償割合の差額を清算します。
アイペット-うちの子プラン50%
これは、パピーの頃の、『うちの子プラン50%』実物です。

窓口清算できる病院数は、以下の通りです。

  • アニコム損保は、 6,343病院(2019年6月時点)
  • アイペット損保は、4,530病院(2019年6月時点)
  • ペット保険業界3位のペット&ファミリー保険も一部病院で窓口精算が可能ですが、対応病院数はアニコム損保やアイペット損保に比べて非常に少ないです。
    2019年6月3日時点の対応病院数は273病院です。
個人的な意見ですが、窓口清算に関しては、普段のかかりつけ病院では使えても、2次診療所(高度医療診療所)などでは使えない場合も多いです。
どの保険会社も請求すればすぐに清算されますし、窓口清算はあれば便利だな程度で優先順位はそれほど高く持たないほうが無難に思います。

 

アニコム損保とアイペット損保の支払い金額の比較

では、よく似た2つプラン、『ふぁみりぃプラン』『うちの子プラン』を年間の支払う金額で比較してみます。

一番人気犬種のトイプードル(小型犬)でのプランです。
各プラン共に、月々払いもできますが、今回は一括払いで比較してみました。

  • アニコム損保とアイペット70%補償プランでの年間支払い比較
    アニコム損保とアイペット損保の比較 70%プラン年間支払額の比較
    (クリックで画像が拡大します。)
  • アニコム損保とアイペット50%補償プランでの年間支払い比較
    アニコム損保とアイペット損保の比較 50%プラン年間支払額の比較
    (クリックで画像が拡大します。)
  • 両社共に、年一括払いでの比較です。

この比較したグラフを見てみると、同じほどのランニングコストですが両社の違いがとても分かりやすいです。
アニコム損保は、シニア期になってもそれほどの保険料の増加はありませんが、アイペットの13歳以降の増加は顕著にあらわれています。
しかし、アイペットは、サイトやパンフレットなどには13歳以降の支払い金額が掲載されていません。
その年齢以降の保険料は、両プラン共に急激な上昇カーブを描きます。
電話で聞けば教えてもらえますので騙したりしているわけではないですが、誰もが知りたい情報ですししっかりと掲載してほしいものです。

では、年間ではなく総支払額はどうでしょうか?

1歳から15歳までの支払総額

会社名70%補償プラン50%補償プラン
アニコム損保933,970円677,910円
アイペット損保115,9500円639,970円

1歳から15歳までの支払い総額を比較してみるとわかりますが、50%プランで急カーブを描くアイペット損保のプランでも、15年を足した総額ではアニコム損保よりも支払い金額は低いです。
これは、アイペットではおそらく1番人気であろう『うちの子50%プラン』では、12歳まではアイペット損保の『ふぁみりぃ50%プラン』よりも支払額が相当低く設定しているおかげです。

 

アニコム損保とアイペット損保のチェックポイントとQ&A

加入する上で、最低限知っておくべき情報です。
Q&A形式でまとめました。

ペット保険のチェック表
アニコム損保アイペット損保
保険の種類はいくつあるのか?3種類のプラン3種類のプラン
保険料の支払い方法は?クレジットカード・口座振替
ネットではクレカのみ
クレジットカード・口座振替
保険金の請求方法は?窓口、LINE、直接郵送請求
プチプランは郵送のみ
窓口、郵送、直接郵送請求
うちの子ライトは郵送のみ
割引制度はなにがあるのか?多頭割引
健康割引(0回10%/1~5回5%)
多頭割引
無事故継続(5%)
年間支払限度額はいくらか?140万円、100万円、50万円122.4万円、72.8万円、100万円
補償(支払い)割合はどれくらいか?70%、50%、70%70%、50%、90%
免責金額はいくらか?なしなし(うちの子ライトには3万円以上の治療費のみ)
待機期間はどれくらいか?30日30日
ペット補償責任特約があるか?年払い1,500円/月140円
(1,000万円まで補償)
年払い1,460円/月130円
(500万円まで補償)
電話で相談員にいつでも聞けるか?LINEや電話で獣医師に聞けます。(平日のみ)なし
年齢制限は何歳か?7歳11ヶ月まで12歳11ヶ月まで
保険の補償の対象とならない費用や事故は?予防や検査、先天性疾患、ワクチン等で予防できる病気など予防や検査、先天性疾患、ワクチン等で予防できる病気など
年齢が不明でも契約は可能か?動物病院で確認後可能です。動物病院で確認後可能です。
その他のサービスは?腸内フローラ測定
健康診断サービス
迷子検索サービス
なし
  • 期間限定などで、インターネット割引き(ネット割り)などがあることが多々あります。

 
 

さいごに一言

アイペットのIR資料には、興味深い統計も載っています。
ペット保険会社 推定各社シェア
(クリックで拡大します。)
これによると、ガリバーだった1社のシェアが著しく低下して、他社との差は急速に縮まりつつあります。

ペット保険の加入率は、現在日本では7~8%です。
ペット先進国と言われているスエーデンで約半数、イギリスでも25%を超えています。
両社ともに、ペットの飼育件数は減っても、保険加入割合が15%になるまでは上昇基調が続くと予想しています。
最低でも今の倍にはペット保険加入者が伸びるということです。

何度も言いますが、ペット保険を扱う会社は日本には15社あります。
その15社の損保も少短にも、各社それぞれ特徴があります。
特徴にはメリットもデメリットもありますので、どのペット保険会社のどのプランにするかは、飼い主さん自身が飼い犬や飼い猫とその保険との相性も含めて決めるものです。

ぶっちゃけると、ペット保険は1年間の掛け捨てです。
犬の場合は、猫以上に犬種によりなりやすい病気や、受け付けてくれない病気などが会社によって違います。
ペット保険会社の加入制限になるシニア期(7歳)まで、「自分や愛犬・愛猫に合うペット保険はどれなのか?」をしっかりと検討して、本来ペット保険が必要になる時期までに、飼い主さんや愛犬にとってどれが一番なのかを決めるのが理想だと思います。

特に、アニコム損保は他社よりも加入できる年齢制限が早いので注意が必要です。

詳細や資料請求などはこちら
(公式サイト)

 

ペット保険の基礎知識

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