【マイクロチップ義務化決定】メリットや値段~健康被害や副作用は?

 
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【マイクロチップ義務化決定】メリットや値段

犬や猫は、迷子になっても自分のことを伝えることはできません。
そんな時に役立つのが、体に埋め込まれた個体識別用のマイクロチップです。

これまでの動物愛護管理法では、犬や猫の飼い主さんは、自分の所有であることを明らかにするために、マイクロチップは付けたほうがよいと記載されていましたが、本日6月12日に、マイクロチップ装着義務化などを盛り込んだ改正動物愛護法が、参院本会議で満場一致で可決、成立しました。
これにより、3年以内にマイクロチップが義務化されることになりました。

このマイクロチップの装着義務化は、販売業者に対してですので、現在飼われているペットに関しては関係ありません。
しかし、今回の改正で、現在マイクロチップを装着していない飼い主も、装着することを努力義務としています。

日本では、マイクロチップを装着していない飼い主のほうがまだまだ多い現状です。
しかし、フランスやイギリスなど、すでにマイクロチップを義務付けている国は多くあります。

愛犬や愛猫の体内に埋め込むのが不安だったり、知識不足だったり、そもそもマイクロチップの埋め込みを勧められなかったりなど理由はさまざまです。
現在装着していない飼い主さんも、義務化されたこの機会に、是非、正しい知識を身に付けて、理解度を深めていただきたいと思います。

※2019年1月16日に公開した記事ですが、リライト記事に必要な文言等を追記、その他の部分も修正して2019年6月12日に再度公開しました。

マイクロチップの基本情報

マイクロチップの基本情報

環境省より画像引用

犬の場合は、首の後ろの皮下に埋め込みます。
犬は2週齢猫は4週齢から実施できます。

埋め込むマイクロチップは、直径は約2mmで全長9mm~14mmほど、円筒形の生体適合ガラスで密封されています。
密封された中には、ICチップや電磁コイルが入っています。

読み込みは、専用の電磁誘導のリーダーで行うため、マイクロチップには電池が必要なく半永久的に認識できます。
また、レントゲンやCTスキャンも支障なく行えます。

 

マイクロチップの構造

マイクロチップには、世界で唯一の15桁の番号(数字)のみが記憶されています。
内訳は、最初の3桁が国番号、動物コード、販売会社コード、8桁の個体識別番号と続きます。
専用のリーダーという読み取り器で、この15桁の番号で読み取ることができます。

 

マイクロチップの値段

獣医師行為のため、埋め込みは獣医師が実施します。
埋め込む料金は、病院によってさまざまです。
マイクロチップ本体の代金と埋め込み施術費用で数千円~1万円程度になります。

マイクロチップの値段

 

マイクロチップの現状

マイクロチップの登録数の推移

動物 ID 普及推進会議(AIPO)の少し古い資料によると、登録されているマイクロチップの埋め込み数は、2010年度時点で450,414件だった件数が、現在(2019/01/16)リアルタイムでの埋め込み数は、1,915,428件(犬:1,500,788件、猫:409,683件、その他:4,957件)と2010年に比べて4倍以上の普及率になっています。

では、全体の頭数に対する普及率はどうでしょうか?

さっくりですが、ペットフード協会によると、2018年(平成30年度)犬の飼育頭数は、8,903,000頭、今現在の犬のマイクロチップ埋め込み数1,500,788件なので、ざっと16.8%の普及率となります。
資料が違うので本当にザックリですが、20%もないのには少し驚きです。

ちなにみ猫の場合は、2018年(平成30年度)の飼育頭数は、9,526,000頭、現在のマイクロチップ埋め込み数409,683件なので、4.3%という悲惨な普及率になっています。

 

マイクロチップの登録手順

    手続きの手順はとても簡単です。

  1. 動物病院で埋め込んでもらう。
  2. 動物病院にある専用の申込用紙で登録します。
    (埋め込みを実施した獣医師情報も必要です。)
  3. 郵便局で登録料1,000円を振り込む。
  4. AIPO事務局(動物ID普及推進会議)へご自身で郵送する。
  5. 登録完了のハガキが届く。

登録が完了すると、日本獣医師会のデータベースに登録されます。
動物IDは検索もでき、番号を問い合わせると、すぐに登録者がわかる仕組みになっています。

 

マイクロチップの利点

マイクロチップ装着の最大の目的は、殺処分や捨て犬を防ぐことです。
では、なぜわざわざお金をかけてまでして装着しなければいけないのでしょうか?

 

盗難や迷子で見つかる可能性が上がる

一番の理由は、身元(飼い主)がわかることだと思いますが、装着したことによる飼い主さんの犬への責任感が増すことを目的としている部分もあると思います。

読み取るリーダーという機器は、動物病院や各自治体の愛護センター、保健所などですぐにチェックできます。
体内に埋め込むため、一度装着するとずれたりもせず半永久的に使用可能です。

 

大規模災害で身元がわかる

災害時には、『ペット災害対策推進協会』という団体から現地動物救護本部が発足されます。

そこでは、保護された犬がリーダーでマイクロチップの有無をチェックされ、装着しているだけで身元が判明します。

 

ペット保険が安くなる

AIPOにマイクロチップの埋め込み登録をしてある条件で、割引きになるペット保険があります。

 

マイクロチップの疑問

マイクロチップの幾つか疑問に思うことをQ&A形式で紹介します。

副作用が怖い

マイクロチップの表面の素材は、人間にも使われている生体適合ガラスという、体が異物と認識しづらい材料を使っています。

メーカーのHPによると、装着後に、体調の変化などの報告はされていないそうです。

 

個人情報は大丈夫なのか?

電池を使っていないので、GPS機能のような使い方はできません。

また、保護した犬の飼い主を検索をすることができる人は、個人情報保護の観点から飼い主特定の目的以外には使用できません。

それ以外の人がリーダーで番号を知って、日本獣医師会へ連絡した場合は、日本獣医師会から飼い主へ連絡し、保護された場所を教えるシステムになっています。

 

子犬やシニア犬の負担が怖い

装着する時間は、専用の注射器で皮下注射で時間も僅か1秒ほどです。

子犬のころに装着しても、成長に影響はまったくないとされています。

余りにも若い場合は、成長の速さには個体差もあるので、獣医師さんの判断に任せましょう。

麻酔の必要もないので、老犬でも持病がある犬でも、負担がなく装着することができます。

 

鑑札や迷子札ではダメなの?

迷子や逃げ出したりした場合は、首輪から取れてしまったり、劣化して外れることがあります。

また、放浪してしまうとやせ細って首輪自体が外れることもあります。

マイクロチップの場合は、そういった不安がなく安心です。

 

マイクロチップの欠点

良いこと尽くめのような、マイクロチップですが、悪い面はあるのでしょうか?

お金がかかる

平均すると、だいたい5~6千円ほどの費用がかかります。

高いと感じるかは人それぞれですが、装着費用を一部補助する自治体もあります。

例えば、神奈川県の一部地域では、2018年度限定で費用の一部(2,500円(上限))を補助しています。

他にも、ペットのイベント会場や5月の動物愛護週間限定などで一部の動物病院では、マイクロチップの無償装着を行っていたりします。

 

MRI検査ができなくなる?

レントゲンやCTスキャンは問題ないですが、MRIは強い磁場と電波を使って画像を作成するシステムなので、一部のMRI機器で画像が乱れることがあるそうです。

 

健康被害がゼロではない

海外では、マイクロチップを埋め込んたことによると思われる腫れや炎症の報告があります。

しかしその数は、二桁の微々たる件数なので直接の因果関係も不明です。

 

MCを付けてて良かったニュース

 

 

 

 

 

 

 

ツイッターなどSNSの反応

 

 

 

 

 

 

さいごに一言

マイクロチップは、首の後ろ付近に付いているので、小型犬の場合は気にして触れば、付いているのが素人でもだいたいわかります。
まだまだ普及率は高いとはいえないマイクロチップ装着ですが、東日本大震災の際には、マイクロチップのおかげて身元が判明した割合は100%といわれています。
また、各自治体や保護団体などの啓発活動により、マイクロチップの埋め込み率は徐々に増えつつあります。
なかには、補助金を交付される地域もあります。

マイクロチップの販売業者による義務化がひとつの分岐点になれば良いですよね。
しかしながら、殺処分や捨てられる犬や猫の数が義務化によって劇的に減少するのかは、正直私にはわかりません。

 

改正された動物の愛護及び管理に関する法律
新設されたマイクロチップの箇所、一部抜粋

(マイクロチップの装着等)
第三十九条の二
犬猫等販売業者は、犬又は猫を取得したときは、環境省令で定めるところにより、当該犬又は猫を取得した日(生後九十日以内の犬又は猫を取得した場合にあつては、生後九十日を経過した日)から三十日を経過する日(その日までに当該犬又は猫の譲渡しをする場合にあつては、その譲渡しの日)までに、当該犬又は猫にマイクロチップ(犬又は猫の所有者に関する情報及び犬又は猫の個体の識別のための情報の適正な管理及び伝達に必要な機器であつて識別番号(個々の機器を識別するために割り当てられる番号をいう。以下同じ。)が電磁的方法(電子的方法、磁気的方法その他の人の知覚によつて認識することができない方法をいう。)により記録されたもののうち、環境省令で定める基準に適合するものをいう。以下同じ。)を装着しなければならない。ただし、当該犬又は猫に既にマイクロチップが装着されているとき並びにマイクロチップを装着することにより該犬又は猫の健康及び安全の保持上支障が生じるおそれがあるときその他の環境省令で定めるやむを得ない事由に該当するときは、この限りでない。
2犬猫等販売業者以外の犬又は猫の所有者は、その所有する犬又は猫にマイクロチップを装着するよう努めなければならない。

(マイクロチップ装着証明書)
第三十九条の三
獣医師は、前条の規定により犬又は猫にマイクロチップを装着しようとする者の依頼を受けて当該犬又は猫にマイクロチップを装着した場合には、当該マイクロチップの識別番号その他環境省令で定める事項を記載した証明書(次項及び第三十九条の五第三項において「マイクロチップ装着証明書」という。)を当該犬又は猫の所有者に発行しなければならない。

pdfファイル
http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_annai.nsf/html/statics/housei/pdf/198hou14sinkyu.pdf/$File/198hou14sinkyu.pdf
さらっと読むとマイクロチップが鑑札の代わりになる感じですかね。

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