私たちの目にはわからない時から、愛犬の病気との闘いは始まっていたんです。
なんの知識も持ち合わせていなかった私は、病気を疑うことなくただただ日常を過ごしていました。
今思えば、あの子の体は微力ながらも私たちに病気の存在を知らせてくれていたんです。
それを気付くことができなかった私は、あの子がいなくなって初めてあの子の大切さに気づかされました。
今、大切は愛犬がいる人達は、必ず私たちよりも愛犬のほうが先に天国へ旅立ちます。
ですから、まだ若いから、まだ大丈夫だろうと思わずに、一分でも一日でも多く大切にしていると伝えてもらいたいです。
気持ちは絶対に伝わると思います。私のように、そばにいなくなってから後悔のすることのないように……。
キッカケは尿のニオイと体調変化
今から3年ほど前、私の愛犬は13歳でこの世を去りました。
小さい頃からずっとやんちゃで、家にお留守番させることも多かったですから、寂しくなると私たちの気を引こうと所構わずおしっこをしてしますことが多々ありました。
その時、だいたいターゲットにされていたのが私の部屋。
夜は一緒の寝ていたこともあり、部屋は年がら年中空いている状態でした。
まぁ。おしっこされても拭けばよかったので、寂しい思いさせてごめんねくらいに思っていたのですが、時々、すごい尿に酸っぱい臭いが混じるようになってきました。
その時は、単なる食生活による変化かなと思っているだけでした。
それが、11歳になった時くらいです。
それからずっと、酸っぱい臭いが取れずイライラしていました。
ついには私の部屋から追い出してしまい……。
初めて犬を飼ったということもあり、家族に相談することもなかったんです。
愛犬のトイレは玄関近くの廊下にあったため他の家族は尿の臭いに違和感を持つことは無かったようです。
尿の臭いは気になっていたけれど、それ以外の体調変化は見られませんでした。
普通に食欲もあるし、お散歩を元気に走りまわってるんです。
無理していたんでしょうね、後から知ったことでしたが、体にばい菌が入ることで、尿の臭いが酸っぱくなるようでした。
知らず知らずのうちにあの子の体の中ではばい菌が大量にいて、危険信号を出してくれていたんです。
愛犬を病院に連れていったのは、それから一年ほど後の12歳になってからでした。
肥満による体調不良とセカンドオピニオン
12歳になり、近くの病院で診察を受けました。
見た目はちょっとぽっちゃりしていたこともあり、診断は肥満による体調不良。獣医さんからは、ご飯を減らし散歩にいって痩せるよう言われました。
その時薬を貰い、肥満解消に向けて頑張ろうしていました。
薬を貰って半年、愛犬の体は一向に良くなる兆しが見えませんでした。
それより、病院に行ってからさらに体が大きくなってきたのです。
これはおかしいと思い、病院へ。
診断は変わらず肥満による体調不良。
さすがにおかしいと思いました。
その時、姉が違う動物病院で動物看護師をすることが決まりました。
その時に、姉の勤める病院で診断してもらおうと連れて行ったら、肥満などではなく、肝臓がだんだん肥大していく病気でした。
そのせいで、体が大きくなっていったのです。
前の病院で見つけてくれなかった病気。
わかった時にはもう末期状態。
なす術がありませんでした。
体が思うように動かせない愛犬に言葉を失う
本当の病気がわかって3か月くらい経ったとき突然昨日まで上がれていたソファに上がれなくなりました。
上がりたいのでしょう、前足は動かしているのですが、ジャンプできないようでした。
ある日突然見えた、愛犬の体を蝕む病気。
私たち家族は言葉を失いました。
それから目に見えるごとに食欲が無くなり、歩くのもままならない状態に。
ずっと紙おむつをしていました。
もう家の中を歩くとこすらできなくなっていました。
一か月ほど前までは元気なように見えていましたから。
それから家族全員で、介護の日々です。
必ず誰かしら傍にいるようにしていました。
無理な時は姉が一緒に病院に連れていって、一緒に帰ってくる。
そんな生活が2か月続いたころ、呼吸をするのも苦しくなってきたようでした。
肝臓が大きくなる病気と並行して、肺に水が貯まる病気も併発していました。
酸素カプセルに入る日々、姉は心配で病院で寝泊まりしていました。
愛犬が13歳になった1か月後、二度目の心肺停止、心臓マッサージのかいも虚しく13歳で人生を終えました。
あの子が思うように動けなくなってから3か月ほどしか経っていませんでした。
ある日突然、病気は牙をむいてきます。
数年前から兆しはあったにも関わらず、無知だったため危険信号に気づいてあげられなかったのです。
あの子が居なくなってからずっと後悔していました。
「もっと早く違う病院に連れていってあげていれば」「もっと早く家族に相談していれば」と。
後悔したってもう遅いんです。
あの子はいないんですから。
少しでも疑問に思ったら病院につれていった欲しい。
お互いが後悔の無いように、居なくなってからでは遅いんです。
どうか、小さな家族を守ってあげてください。
守れるのはあなたしかいないのですから。
後悔する前に小さな家族のために今できることを
誰しもが動物について詳しいわけではありません。
何も知らない人だって大勢います。
私もそうです。
知らないからといって、病院がすべて正しいとは限りません。
すべてを疑えとも言いません。
ただあなたが後悔の無いよう。
一日一日を過ごしてほしい。
私はそう思います。
何が正しいのかを判断することはできません。
けれど今が正しいのかは判断することができると思います。
私はできませんでした。
だから大切な小さく弱い家族を守ることができなかったのです。
皆が言いますよね。
居なくなってから初めて大切さに気づくと。
私もその通りでした。
居なくなって、初めて一番守るべき存在だったら気づかされたのです。
愛犬家の方ならなおさらではないでしょうか。
あなたの傍にいる愛犬はいつあなたの元を離れるかわかりません。
明日かもしれないし、数年後かもしれけれど、確実にあなたより先に居なくなります。
いつもの様子を常に観察してあげて変化を感じて下さい。
守れる家族はあなただけです。
後悔したって遅いんです。
後悔しないように今を大切に生きてください。
私のように大丈夫だろう、元気になるだろうそんは安易は考えは捨ててください。
愛犬は一匹だけです。
愛犬にとってもあなたと家族だけです。
今回の記事を書いた人、nehoriさん。
貴重な体験談どうもありがとうございました。
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