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愛犬の虫対策~マダニ,ノミ,蚊の予防と死ぬこともある危険な生物

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これからの季節、気温が高くなってくると気をつけなければいけないことのひとつが、虫による感染症や皮膚病などを避けるための虫対策です。
犬も噛まれたり刺されたりして、そのまま放置しておくと死に至ることもあります。

しかし、予防や対策することである程度は防げることが多いです。
何をどれだけ気をつければ良いのか?
具体的な対策も含めて、虫対策を詳しく掘り下げます。

目次

暑くなると注意が必要な愛犬への虫対策

犬が特に注意しなければいけない代表的な害虫は、おもに『マダニとノミと蚊』の虫たちです。

これらの虫たちは、特に暖かくなってくる春から夏に向け活発に活動します。
山間部へ行かなくても、近所の河川敷や公園などにも普通に潜伏しています。
3つの虫に共通するのは、血を吸う虫というところです。
病原体をもっている虫に血を吸われて感染したり、病原菌が寄生して成長したり、アレルギーを起こしたりします。

そういったことを防ぐには、動物病院で処方される、駆除薬を皮膚に垂らしたり服用したりすることで多くが予防できます。
正しい予防策で、愛犬に虫対策することは飼い主さいんの責務です。

死ぬこともあるマダニの怖さを知っておく

ダニは世界に約4万種類以上いるとされています。
特に愛犬に対して注意が必要なのが、マダニです。
マダニは、いろいろな病原体を持っていることが多く、血を吸われることで感染します。
一度寄生すると、10日ほどかけて吸血し、成虫の場合は血を吸った状態で1センチほどの大きさになることもあります。

日本のマダニの種類

日本のマダニの種類は、大きく分けて4つあります。

  • ヤマトマダニ:日本全国に分布する最もポピュラーなマダニです。成虫の体長は3mm~6mmで、イヌ、シカ、クマなどの野生動物のほか、ヒトにも寄生します。
  • シュルツェマダニ:北海道、東北地方に分布するマダニです。成虫の体長は3mm~5mmで、キツネ、エゾシカなどの野生動物のほか、ヒトにも寄生します。
  • フタトゲチマダニ:西日本を中心に分布するマダニです。成虫の体長は3mm~5mmで、イヌ、シカ、クマなどの野生動物のほか、ヒトにも寄生します。
  • タカサゴキララマダニ:西日本を中心に分布するマダニです。成虫の体長は3mm~5mmで、イヌ、シカ、クマなどの野生動物のほか、ヒトにも寄生します。日本では関東以南に分布していて、SFTSの原因となるウイルスを保有している可能性が指摘されています。

これらのマダニは、いずれもヒトに感染症を媒介する可能性があります。代表的な感染症としては、日本紅斑熱、ライム病、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)などがあります。

マダニによるおもな病気

  • SFTS:重症熱性血小板減少症
    (Severe Fever with Thrombocytopenia Syndrome:SFTS)
    ダニが媒介する出血熱のひとつでマダニに噛まれて、感染します。
    厚労省の発表によると、症状は感染して6日~2週間の潜伏期を経て、発熱、消化器症状(嘔気、嘔吐、腹痛、下痢、下血)、または、腹痛、筋肉痛、神経症状、リンパ節腫脹、出血症状などを伴います。しかも致死率は10~30%と非常に高いことが知られています。
    2018年までに317名のヒトへの感染が報告され、60名の人が方が亡くなっています。
    ヒト以外にの哺乳類にも感染すると言われていて、2017年10月には、徳島県で世界で初めて、飼い犬から人間に感染する事例が確認されました。
  • バベシア症
    マダニに噛まれることで、マダニの体内に潜んでいるバベシア原虫が犬の血液中に感染して発症します。
    おもな症状は、急に食欲がなくなり、貧血や黄疸、発熱などを起こし、完治も難しく死に至ることもあります。
    だたし、ヒトに感染ことはありません。
  • ライム病
    ポレリアという病原菌をマダニが媒介することによって起こる感染症です。
    感染すると関節炎などになり片方の足を引きずるようになったり、触ると痛がったりするようになります。
    また、マダニから人へも感染する病気です。

普通のダニとマダニの違い

  • ニキビダニ(体長0.2~0.3mmほど)
  • ツメダニ(体長0.4~0.6mmほど)
  • イエダニ(体長1mmほど)

    皮膚や被毛に入り込み、フケやかゆみ、脱毛を引き起こします。
    完全に予防することは難しいダニもいるので、家のなかを清潔に保ち、皮膚に異常があらわれた場合は、かかりつけ医に相談しましょう。

マダニの潜伏場所や対処方法

寄生したマダニは、吸血します。
特に、お腹や耳の周りなど、皮膚の柔らかく薄い部分に付く場合が多いです。
無理に剥がそうとすると、口の部分だけ皮膚のなかに残る場合もあります。
見つけたときは、駆除専用のピンセットなどもありますが、不安な場合はそのまま動物病院で受診をしたほうが無難です。
また、成虫は吸血すると何倍もの大きさになるので見つけやすいですが、幼虫や若虫などは小さく見逃しやすいので要注意。

マダニを予防や駆除する薬

スポットオンタイプ(点滴系)は、フロントラインプラスフィプロスポットプラスドッグが有名ですね。
点滴系が苦手や合わない場合は食べるタイプもあります。
チュアブルタイプ(食べるタイプ)だと、ネクスガードが有名です。
どちらのタイプを処方するかは、かかりつけの動物病院でご相談ください。

こちらも参考になります。

夏場は時に注意が必要なノミ

ノミも、犬に限らず猫や人間など動物の血を吸います。
発達した後ろ足でジャンプして飛びついて寄生します。
ノミはマダニ以上に高温多湿を好み、爆発的に増える夏は注意が必要です。

ノミとは?

氷山の一角

ノミによるおもな病気

  • アレルギー性皮膚炎
    ノミの唾液などが原因の皮膚炎です。反応を示さない犬もいますが、食物アレルギーやアトピー性皮膚炎などの疾患持ちだと反応してしまう犬もいます。
  • 瓜実条虫(サナダムシ)
    ノミにより媒介され、瓜実条虫が寄生したノミを犬が口にすることで感染します。
    消化器内の寄生虫の一種で、下痢や食欲不振になる犬もいます。

ノミの潜伏場所や対処方法

また、ノミはマダニと違い、成虫でも小さく素早いのでとても見つけにくいです。
もし寄生している場合は、被毛をかき分けてみると、黒い粒上のものを発見したら、それはノミの糞の可能性が大です。
見つけた小さな黒い物体を湿らせたティッシュの上に置いてみて色素が広がったらそれはノミの排泄物です。

ノミを予防や駆除する薬

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犬と蚊とフィラリアの関係と予防策

日本にも、蚊の種類は100種類以上あるとされています。
蚊は普段、気の樹液や花の蜜を吸っていますが、吸血は繁殖行動のためにメスのみが行います。
蚊の吸血行動は気温が15℃になると始まり、26~31℃で最も活発になると言われています。
フィラリアやデング熱を媒介するとされている代表的な蚊は、ヒトスジシマカアカイエカという2種類です。

蚊によるおもな病気

  • フィラリア症
    フィラリアの幼虫をもったやぶ蚊が犬を刺すと、その犬に幼虫が入り、フィラリアが体内で成虫になることで、心臓や肺動脈に寄生します。
    心臓などに寄生すると心不全を起こし、死に至ることもあります。
    その犬は、フィラリアに感染しているので、別の犬にも蚊をとおして感染する恐れがあります。
    犬から犬への感染の仕組みを簡単に説明すると、フィラリアに感染している犬を吸血した蚊は、血と一緒にミクロフィラリアという幼虫も一緒に吸い、蚊の体内で感染幼虫に成長し、その蚊が別の犬を吸血するとその犬に感染幼虫が入り感染するという流れです。
  • デング熱
    記憶に新しいところだと、日本でも代々木公園などでデング熱騒動がありました。
    デング熱のウイルス遺伝子をもつ人を、ヒトスジシマカというやぶ蚊が吸血し、そのやぶ蚊が他の人を吸血し感染したと言われています。
    じつは、デング熱は哺乳類にはすべて感染することが分かっていますが、感染しても発症せず、症状は出ないそうです。
    しかし、感染した犬から血を吸ったやぶ蚊が人間を刺せば、人にデング熱が感染する可能性はあるので刺されないにこしたことはありません。

蚊の潜伏場所や対処方法

体温が高い犬は格好のターゲット

フィラリアを予防や駆除する薬

フィラリアの薬といえば、骨型チュアブルタイプの、イベルメック(pdfファイル)が有名ですよね。

最近は、マダニやノミ対策と一緒になった「ネクスガードスペクトラ」という便利な予防薬もあります。
どんな薬にも副作用はありますので、選ぶときは慎重に。

また、フィラリアに感染しているのに、予防薬を与えると体に異常をきたし最悪の場合に命を落とすケースがあるそうです。
当然のことですが、フィラリア予防薬を処方してもらう場合は、フィラリア血液検査(2,000円前後)で感染していないことを確認してから処方してもらえる病院を選びましょう。

また、散歩などで人間が使うような虫除けスプレーは、犬には刺激が強すぎるので絶対に使用しないで下さい。
虫が嫌がる、ニームやレモングラスなどのバーブを使った、自然由来の天然成分100%の虫除けスプレーがお勧めです。
そういった虫除けは、飼い主さんが一緒に使っても大丈夫な商品が多いです。
匂いを嫌かる可能性もあるのでまずは少量からお試しを。
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その他の命の危険もある注意したい虫や生物

  • ダニ
    草むらに潜んでいます。
    被毛に入りこむとアレルギーなどの原因になります。
  • 蜂(ハチ)
    刺されると腫れや傷みのほか、アナフィラキシーショックによって最悪死に至ることもあります。
    夏は蜂も活発に行動します。万が一出合っても、払おうとはせずに(刺激せず)離れるのを待ちましょう。
  • 蜘蛛(クモ)
    日本にも毒グモが存在します。有名なのはカバキコマチグモという巣を張らずにイネ科の葉っぱを丸めて巣として過ごしています。
    産卵期となる6~8月には、クモが卵を守っていてとても攻撃的になり、噛まれると人間でも激痛が走るほどの痛さです。
    また、最近は、セアカゴケグモやハイイロゴケグモなどの外来種が日本でも多くの生息情報があり、一部では定着も確認されています。
    メスに毒があり噛まれると「α-ラトロトキシン」という神経毒で重症化することもあるとのこと。噛んだクモと一緒に早急に動物病院へ搬送しましょう。
  • 毒ヘビ
    日本にいる毒ヘビは、ニホンマムシとヤマカガシとハブです。
    人間はマムシに噛まれると死に至ることもありますが、犬はマムシの毒には耐性があり解毒剤等がなくても死ぬことはないもよう。
    しかし放置しておくと患部が出血、化膿して壊死することもあるのですぐに病院へ。
    ハブはマムシよりも大きく毒の量が多いので、危険度は少し上がるそうです。
  • ムカデ
    ムカデは、5月~8月に産卵期があり活動が活発になります。
    毒はスズメバチと同じほど危険度あり、噛まれると患部が腫れたり、アナフィラキシー症状を引き起こす恐れもあります。
  • イヌジラミ
    人間には寄生しませんが、犬同士の接触で感染します。感染すると激しいかゆみを生じます。
    マダニやノミの駆除薬で防ぐことができます。

さいごに一言

犬を飼う場所は、常に清潔に保つように心がけることが、虫からの病気を防ぐ一番簡単な方法です。
例えば、虫の温床になりそうな、犬のハウスの後ろなどのホコリが溜まっていたりする場所は、こまめな清掃が必要です。
また、犬のベッドや遊び道具などは、定期的な洗濯や天日干しをして、常に虫対策を徹底しましょう。

特に春から秋にかけては、散歩のルートには常に虫が潜んでいることを頭の隅に入れておくことも大事だと思います。

余談ですが、かかりつけの動物病院の先生に聞いたところ、ノミ取り首輪やノミ取りシャンプーなどには、多少の虫除けになる可能性はありますが、弱らせたり駆除する効果はほとんどないそうです。

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