若いときと同じ食事を与えていると何がダメなのか?
人間も、若いときはラーメンとカツ丼セットが普通に食べれたのが、いつのころからか食べられなくなります。
以前食べれたのだからと、頑張って食べていると、次第にお腹が出て、洋服のサイズも変わってきて、いわゆるメタボ(メタボリックシンドローム)なってしまいます。
犬も人間と同じように、年を取ると基礎代謝が低下して、若いときとは見た目も筋肉の質も変わってくるのです。
同じフードを同じ量与えていると、当然のように肥満体質になります。
以前の記事で、老化現象や老化のシグナルやサインの話を紹介しましたが、今回はフードに絞って掘り下げてお伝えします。
シニア犬のゴハン対策のキーワードは、『量より質』『脂肪分は与えない』『太らせない』のズバリ3つです。
シニアフードは量より質が重要
犬種や個体差はありますが、概ね7歳からシニアフードに切り替えるとよいと言われています。
7歳以降は、基礎代謝や消化する力が落ちてくるので、胃腸に負担がかからない、肝臓や腎臓に配慮したフードが理想です。
愛犬を毎年定期健診をしている人は多いと思います。
シニア期になると年に2回以上が理想とされていて、血液検査の「血球数計算」と「生化学検査」で大まかな健康状態や老化具合がわかります。
その結果を踏まえて、かかりつけの動物病院の先生と相談して、フードの切り替え時期を考えるのが良いと思います。
シニアフードが必要な理由
一般の成犬のフードとシニア犬のフードにそれほどの違いはありません。
シニア犬向けフードの一番の特徴は、落ちてくる免疫力を保てるようにビタミンEが2倍配合されていたり、グルコサミンが多く配合されているものが多いです。
また、犬種別のシニアフードは、犬種ごとになりやすい病気の傾向があり、その病気になりにくいように配慮されいます。
急にフードを変えると胃腸を悪くするので、切り替えは10日ほどかけて徐々にしていくのが理想です。
なかには、今までのフードを喜んでいるからと、半分ずつ与えたりすると、栄養のバランスが崩れてしまいますので、どうしてもトッピングしたい場合は、かかりつけの先生に相談しましょう。
良いシニアフードの見分け方
- 総合栄養食である
当たり前ですが、この表示がないフードをずっと与えていると栄養失調になる恐れがあります。 - 原料表示がある
老犬になって急にアレルギー体質になることもあります。購入する場合は、原材料のチェックは必要です。 - 問い合わせの電話番号がある
お客様相談口や窓口がある会社は誠意ある対応が期待できますし、なかにはしつけやフードを食べないなどの相談も受け付けてくれる会社もあります。 - 酸化防止剤、防かび剤はなるべく避ける
賞味期限はドライフードでも開封して1ヶ月ほどです。酸化防止剤や防かび剤はなるべく少ないフードを選びましょう。 - 大粒のものを選ぶ
老犬になると、歯を噛む行為自体が歯周病対策になります。噛まないと飲み込めないフードが理想です。 - 安すぎるフードは避ける
ドッグフードの世界でもよく「安かろう悪かろうと」と言われています。最低でも、クチコミなどで安心できるメーカーを選びましょう。
これは、シニアフードに限ったことではありません。
最低限、購入前にはこれぐらいは気にしてから購入しましょう。
老犬には大敵の脂肪の摂取を避ける
老犬の大敵は脂肪です。
特に動物性の脂肪分は、コレステロール増加作用があり、高カロリーは肥満の元になり、尚且つ、脂肪分を与え続けていると肝機能が低下します。
肝機能の低下は、高齢期の宿命ですが、食事を気をつけることである程度は抑えることができます。
しかし、フードでしっかり管理していても、おやつをあげるので注意が必要です。
ジャーキーなどのおやつには、大量の脂肪分が含まれていますので、とっておきの時以外は低脂肪のおやつを与えるようにしましょう。
このビスケット風のおやつは、偶然近くの個人のペットショップで見つけてから愛用してます。
うちの犬は、このニオイが大好きで宝探しゲームにはもってこいです。
一枚を割って小さくしてあげているので、割れててもあまり気になりません。
意外と効果がある犬のサプリメント
-
最近は、犬用のサプリメントも多く販売されています。
- EPA・DHA
- コエンザイムQ10
- グルコサミン
- コンドロイチン
- ベータカロチン
- アントシアニン
- ルテイン
- プラセンタ
- S-アデノシルメチオニン
ほとんどが気休めだと思っていましたが、ネット販売などのレビューをみると、なかには効果が期待できるものもあるみたいですね。
なかには、動物病院でもサプリをすすめることがあるみたいです。
効果があるというレビューが多い成分を紹介します。
老化防止
関節系
視力
肝機能
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- 愛犬用きびきび散歩
こちらの商品は、ペットショップやホームセンターでもおなじみです。
老犬には効果があるようで、どのサイトでも軒並みレビューは高いです。
老犬の体にやさしいダイエットの仕方
犬も犬種によって、心臓病になりやすかったり椎間板ヘルニアになりやすかったりします。
肥満が一番の大敵ですが、特に体力が落ちている老犬の場合は、過度のダイエットが栄養不足になり別の病気を引き起こす要因になりかねません。
最近は、体脂肪を計測してくれる動物病院も多いです。
まずは、愛犬の体重を把握して、理想の体重との比較をします。
成犬になりたての頃の体重が、理想の体重のことが多いです。
体重計は、人間用で0.01キロ(10g)単位まで測れるのが理想ですが、0.1キロ単位でも問題ありません。
体重の測り方は、まず飼い主さんの体重を測ります。
次に、愛犬を抱っこして測り、その増減が愛犬の体重になります。
(抱っこ出来ない大型犬の場合は、両前足を体重計に乗せた体重が、元々の7割と言われています。)
老犬の体に負担をかけないダイエットのやり方
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これを、一工程を最低1ヶ月ほどかけて体に負担がかからないように注意して行います。
- 運動の量をしっかり取る
犬種によって適切な運動量があるので、なるべく近い運動時間で散歩してあげます。
愛犬の正しい散歩量の重要性~犬種別の散歩時間と犬が感じる散歩の意味 - おやつを減らす
運動量はそのままで、おやつの量だけ減らし、それで体重が減るのなら、太った原因がおやつとなります。 - おやつをやめる
あげていたおやすを完全に止めます。おやつを一日にあげるフードから取り分けてあげます。 - フードの量を5%減らす
これを続けても減らない場合は、かかりつけの先生に相談しましょう。
こまめに体重をチェックしながら、体重が減りだしたらその工程までを続けます。
さいごに一言
見た目は元気でも、7歳を超えると内臓機能が衰えたり、ガンや心臓病、肝機能障害といった、老犬がかかりやすい病気が増えてきます。
体の負担を抑える意味でも、やさしい食事は大事だと言えます。
もちろん市販のシニアフードだけが正解ではなく、手作りゴハンでも全く問題はありません。
しかし、老犬が不足しがちな、ミネラルやカルシウム、各種ビタミンなどの栄養素をバランスよく補るのは大変ですし、カロリーも多くなりがちです。
それができる人は大丈夫ですが、出来ない人は、例えば毎日ではなく、週に2~3回など回数を決めて、あとはバランスのとれた『シニアフード』にするなどしたほうが賢明に思います。
フードと合わせて、半年に1度くらいのペースで心臓病とがん検診を受けるなど定期的な検査での、病気の早期発見や早期診断へと結び付けましょう。
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