犬の鼻の不思議な行動のなぜ?~嗅覚の脅威の能力から危険な病気

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"鼻が利く"という本来の意味は、嗅覚が優れていることですが、儲け話をみつける能力や僅かな兆候を敏感に察知する能力が優れている時にも使われます。
犬の場合は、単純に嗅覚が優れていることが有名ですし、例えば犯人の使用物を頼りに嗅覚でその人物を鼻を頼りに追跡できる能力なのが知られています。
果たして呼吸やニオイを嗅ぐ以外にも、犬の鼻にはどんな能力があるのでしょうか?犬の鼻の能力やしくみ、鼻の病気について深掘りしてみました。

犬が鼻を使ってするしぐさの意味

ポイント

犬を飼っていると、散歩中に鼻を上げてクンクンしたり、くつろいでいる時に突然鼻先でツンツンする行為をよくみかけます。

その時、犬はどういった考えでその行動しているのでしょうか?そのしぐさや行動の意味や理由を探ってみました。

愛犬が鼻でツンツンしてくる

飼い主さんに、こっちを向いてほしい、遊んでほしいなどの、構ってほしいときに見せるしぐさです。
要求吠えなどの直接行動ではなく、控えめにできたら遊んでほしいなぁという遠慮がちなアピールです。

なかには、飼い主さんが何か食べているときなどに、おすそ分けのおねだりを要求している場合もあります。
鼻ツンツンのアピール要求をいつも答えてあげていると、なんでも思い通りになると勘違いしてわがままになってしまうので注意が必要です。

 

犬同士で鼻ツンツンしている

散歩中に他の犬とあった時に、お互いの顔を合わせて鼻ツンツンする行為は、あまり合ったことがない犬同士の挨拶の一種です。
「この犬は危険ではないか?」「仲良くできそうか?」「相性はどうか?」など、お互いを探っている状態です。

 

他の犬のお尻のニオイを嗅ぐ

上記の鼻と鼻よりも、相手の状態をもっと知りたいときの挨拶行為です。

犬は、肛門腺という分泌組織から出ているニオイを嗅ぎあうことで、相手の健康状態、性別や年齢などを確認し、自分より上か下か(強いか弱いか)を判断します。ちなみに、積極的にお尻のニオイを嗅ぎに行こうとする犬は、相手の犬よりも上だという自信があり、しっぽも立てて嗅ぎにいきます。

逆に嗅がれたくない犬のしっぽは垂れています。

 

電柱をクンクンする

他の犬の、おしっこのニオイをチェックし情報収集している行為です。
おしっこの位置や高さから、このニオイの犬の体高や体格を推測し、嗅いだごとがないニオイの場合は、特に入念に調べます。

 

散歩中に鼻を上げてクンクンする

散歩中は、いろいろなニオイが漂っています。
この先は、安全かどうかをチェックしています。
また、人間には感じないようなニオイも沢山キャッチしていて、その正体は何なのか、どこから漂ってきているのかを確認しています。

 

トイレシートをクンクンしてから尿をする

排泄中は、犬にとってとても無防備な状態です。
そのため、他の犬のニオイがあるか?排泄中は安全かのチェックをする野生時代から残る本能だと言われています。
また、自分のおしっこが残っている場所のニオイを嗅いでいる場合は、自分のニオイがいつもと同じなのかどうかで健康状態を確認しているためです。

 

鼻でモノを触ったり動かす

見慣れないモノがある場合に、鼻で動かしながら気になるモノのチェックをしています。
鼻先で、重さや大きさなどを確認して安全性やそういうモノなのかを確かめている行為です。

 

自分の鼻をペロペロなめる

犬の鼻は起きている間は常に湿っています。
起きたばかりや食後など以外で、自分の鼻をペロペロ舐める行為は、不安な状態を和らげたい場合に見せるしぐさです。
散歩中や病院などで怖い思いや緊張した場面になると、無意識にペロペロと鼻を舐める行為をしますので、紛らわすか緊張をほぐす対応が必要です。
なお、鼻水が出ていて舐める場合は、病気ですので診察が必要です。

 

飼い主の鼻や口元のニオイを嗅ぐ

口元から漂うニオイを嗅ぎ、普段と違ったニオイがするかをチェックしています。
おもに、食後など何を食べたのかを確かめたりする行為です。

 

自宅の床に鼻をつけてウロウロする

家の中の床は、飼い主さん歩いた場所に足の裏から出るニオイが残っていて、そのニオイを辿っています。
また、キッチンには、料理した後などに食べ物のニオイが残っていますので、それを辿って落ちていないかチェックしています。

 

帰宅した飼い主さんの服や荷物のニオイを嗅ぐ

飼い主さんが外出先から帰ってくるといろいろなニオイが付いています。
そのニオイから帰宅した飼い主さんが、どこで何をしていたのかを推測しています。

 

犬の鼻の驚きの能力

ポイント

犬は、おもに鼻(嗅覚)と耳(聴覚)からいろいろな情報を収集します。

嗅覚はどれくらい凄いのか?何故鼻は湿ったままなのか?それによってどんな能力があるのか?など犬の鼻の能力を探ってみました。

犬の嗅覚はどれくらい?

犬の嗅覚は人間の100万倍~1億倍あると言われています。
嗅覚は、嗅ぎ分ける能力のことを言います。
具体的にいうと、無風の条件でも3キロ以上離れた場所のニオイを嗅ぎわけることができます。
しくみは、鼻の奥にある、ニオイの粒子を吸着させる嗅上皮という粘着質な場所から、嗅細胞という神経細胞へ伝えニオイを感知しています。

かすかな匂いを嗅ぐ能力は、嗅上皮の嗅胞数に比例していて、ブラッドハウンドでは3億個以上あり、約500万個ある人間の60倍の能力です。

 

犬のニオイの記憶能力は?

犬は、嗅いだニオイの情報をとても大切にしています。
特に、良かった思い出や嫌な思い出など特徴のあるニオイは、たとえ1年以上前のニオイでも鮮明に記憶しています。
これは、安全か危険なモノかを、ニオイを頼りに判断するためと言われています。

 

犬の鼻が濡れているのはなぜ?

昔の人は指をなめて濡らしてから風の方向を強さを測ったりしていました。
犬も鼻が湿っているので、ニオイがどちらの方向かを瞬時に理解できます。
また、空気中に漂う僅かなニオイ粒子でも鼻の嗅上皮という部分に張り付けやすくして、ニオイを敏感に感知するためです。

 

犬の鼻あるある

ポイント

人間と根本的に違う部分です。

  • 鼻が濡れている成分は涙と汗

    人間と同じように犬も涙腺と鼻は繋がっています。
    涙の分泌液と外側鼻腺から流れ出す汗のような成分が混ざって鼻を湿らせています。
    なので、人間の鼻水とは成分がまったく違います。

  • 犬には鼻毛はない
    人間の鼻毛は主に、ほこりやウィルスなどを防ぐフィルターの役目があります。
    それと嗅覚よりも視覚を重視しているため、嗅覚は二の次だからとも言われています。
    しかし、犬の場合は、視覚よりも嗅覚で情報を得るので、鼻毛は邪魔な存在になります。
    鼻に入り込んだ異物は、くしゃみとして出します。
    なので、もちろん犬には「鼻くそ」もできません。

 

嗅覚を使って活躍する使役犬

ポイント

日本で活躍する、代表的な嗅覚の優れた使役犬です。

名 称 用 途
跡追及犬警察。犯人が残していった遺留品などを嗅覚を頼りに、居場所を特定する仕事。
気選別犬警察。現場に残された証拠のニオイと容疑者のニオイが一致するか選ぶ仕事。
麻薬探知犬税関、郵便局。麻薬が入った荷物をひっかくように訓練された犬と、その場で座るよう訓練された犬がいます。
動植物検疫探知犬農水省。検疫の検査が必要な肉製品、果物等を嗅ぎ分けて発見する仕事。犬種はほぼビーグル。
爆発物探知犬警察、税関。複数種の火薬類のニオイを探知して嗅ぎ分ける仕事。よく似た仕事で地雷や銃器探知犬も。
地震救助犬声を出せず助けを求めているストレス臭や空気中に漂う人の浮遊臭を嗅覚を使って見つけ出す仕事。災害救助犬。
山岳救助犬山での遭難や行方不明者を空気中に漂う浮遊臭をたどって捜索する。災害救助犬。
水難救助犬溺れて意識不明になった人や水死体の水中の微量のガスを嗅ぎ当てて探知する。災害救助犬。
ガン探知犬おもに尿からガンを発見します。癌化する可能性がある前兆段階まで発見できます。癌の早期発見に役立ちます。
糖尿病アラート犬糖尿病患者の血糖の状態を呼吸から嗅ぎ分け、血糖値が低下して低血糖になる前に知らせてくれる。
てんかん予知犬身体障害者補助犬。一緒に暮らしながら、おもにてんかん発作をなる前に発作察知し薬を飲む猶予を与えたり、寝ている間に起こった発作を他の人に知らせることが仕事。
シロアリ探知犬人間が入りにくい床下などでも簡単にシロアリのニオイを探知します。
トコジラミ探知犬いわゆる南京虫です。トコジラミのニオイを探知します。
ほぼ、日本で活躍している嗅覚を使った使役犬をまとめてみました。

嗅覚の能力は、嗅胞数の数に比例しています。
犬種でいうと、多くの探知犬を輩出しているジャーマンシェパードが多いですが、同じほどの数をビーグルも持っています。
(約2億2500万個)
そのため、動植物検疫探知犬やシロアリ探知犬は、ほぼすべての犬種がビーグルです。

 

犬の鼻の病気

ポイント

些細な変化を見逃さず、早期発見、早期治療が重要です。

鼻炎

鼻孔の奥にある鼻腔が炎症を起こす病気です。
大きなくしゃみや鼻水が止まらなかったり、いつもと違ったくしゃみをしたら要注意。

冬場の部屋と外との急速な温度変化や乾燥が症状を悪化することがあります。
加湿器などで乾燥を防ぎましょう。

鼻腔内異物

鼻孔の奥にある鼻腔のなかに、異物が入った状態です。
症状は、くしゃみや鼻水が止まらなくなります。
苦しそうに呼吸をしていたり、鼻血が出ることもあります。
病院で異物を取り除くしかありません。最悪手術になることも。

細かくなるものは床などに置きっぱなしにせず、常に清潔に保つことで予防できます。

また、風が強い散歩中は鼻に異物が入らないように注意しましょう。

鼻腔内腫瘍

鼻膣内に腫瘍ができることです。多くは悪性腫瘍、いわるゆガンです。
腫瘍ができると鼻の中が狭くなるので、苦しそうな呼吸になります。
進行していくと血が混じった鼻水が出たりします。
早期発見して、腫瘍を切除するしか方法はありません。

毎日のチェックでの早期発見か定期的な診断しか発見できる方法はありません。

ガンにならないように適度な運動やバランスの良い食事などが有効です。

まれに遺伝子的な要因もあります。

 

さいごに一言

犬の鼻は、観察するといろいろなしくさを見せます。
リラックスしたときのしぐさや構ってほしいしぐさは、とても愛らしい行動です。
癌の癌化する前に探知できる才能は凄いことだと思いました。

人間では想像も付かないほどの嗅覚をもっている犬ならではの仕事ですよね。
ある意味、ノーベル賞並の発見だと思うので、今後その才能を持った犬がもっと増えてほしいですよね。

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